終わった恋は山椒の香り
先週、会社で仕事をしていたら無性に鰻が食べたくなった。
頭の中のどこを切っても鰻か山椒の香りしかしないというレベルの暴力的な欲求である。
鰻なんて年に2回も食べれば満足するくらいだったのに不思議だなぁ、と思いながらも、珍しく湧いた強い欲求に身を委ねて、食べログ検索をしていた。
そして、自分の中の記憶の中もまさぐってみて気が付いたことがある。
なんとも言葉にすると変なのだけど、
ある意味、美味しい鰻は恋の味なのであった。
昼間に会うとか、ちょっとした遠出した時の旅先の味。
美味しい鰻の記憶は、そういうものの先にあった。
それは、恋愛がちょっとうまくいってる時の楽しい記憶と
一緒にセットなわけで。
まあ、そんなのとは関係なくきっと食べたくなったんだけど。
そして、結局、その日、1人で食べた伊勢定の鰻はやっぱり美味しいかったけど、
やっぱり鰻は1人で食べるより2人で食べたほうが美味しいな、とも思ったのでした。